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2007年04月23日(月) | Tweet |
■ 世界ノルディック札幌大会を振り返って 〔最終回〕
2007年FISノルディックスキー世界選手権札幌大会のクロスカントリー、コンバインド距離、そして閉会式会場となった白旗山距離競技場を4月初めに訪ねてみた。コースは雪割りが施され、仮設のメインスタンドや建物は跡形もない。 白旗山はひっそりと静寂に包まれていた。
参加各国の国旗がはためいたフラッグポール、登りコース脇のスポンサーバナー用の木枠が名残惜しむように残されていた。
フィニッシュアリア奥のコメンタリーブース(左上)やサブプレスセンター(右上)も、もちろん影も形もない(左下)。地面に穿たれたサブプレスセンターの基礎の穴だけがその痕跡をとどめていた(右下)。
プロモーションの失敗、それに伴う入場者数の誤算などに対する批判的な意見も多々噴出した大会が終了してから早2ヶ月近く過ぎ、既に人々の記憶の中から消え去りつつある。
組織委は3月、入場料収入が当初見込みの46%に当たる約1億4000万円に とどまったことなどを公表し、赤字となる可能性を示したが、その後、国際スキー連盟(FIS)から受ける外貨建て(スイスフラン)の 分配金が円安の影響を受け、予想より日本円で数千万円程度上積みされる見通しとなり、 赤字決算を回避できるであろうと発表した。 大会終了に際して「大成功」と評した組織委会長もさぞかしホッとしたことであろう。今更ここで、成功であったか否かを語るつもりはない。ただ残念なのは、これだけの世界的スキーイベントが開催国において、あまり認知されなかったことである。
しかし、白旗山のコース奥深くまで足を運び声援を送っていた家族連れの姿が記憶に残る。世界のトップアスリート達の走りを間近に見たあの子供たちの心に感動を残したのは確かであろう。いつの日にか日本のウィンタースポーツ界の活力になることを予感させるものであった。
大会最終日には3800人の観衆が訪れ、世界のトップアスリートの熱い戦いに沸いたのは、今となっては夢のようである。普段の全日本クラスの大会で、あれだけの人々が集うことは無い。次にあの賑わいが戻ってくるのはいつの日のことであろうか。
最後に、取材に際していろいろとお世話になったフォトコーディネーターの岩瀬氏やボランティアスタッフの方々に感謝を込めて一句。
「残雪や兵(つはもの)どもが夢の跡」 |
....お粗末でした... |