2007年04月08日(日)

世界ノルディック札幌大会を振り返って 〔その2〕

前回に引き続き、大会7日目のクロスカントリー男子15kmフリーから。
レースは30秒間隔で一人ずつスタートする。121名もの選手がエントリーしていて、トップとラストのスタート時間差は1時間にもなる。競技中盤から吹雪に見舞われるコンディションとなりスタート順が遅いポイントランキング上位の選手には厳しい展開となった。そんな中で優勝したのは55番目にスタートしたバイアスロンが専門のラーシュ・ベルゲル(ノルウェー)であった。
そしてバイアスロンと言えばこの人、オーレ・アイナル・ビョルンダーレン(Ole Einar Bjoerndalen)が参加していた。02年ソルトレークシティー五輪ではバイアスロン史上初の全4種目完全制覇、W杯最多勝利を更新中のバイアスロン界のスーパースターである。
BJOERNDALEN Ole Einar (NOR)
BJOERNDALEN Ole Einar (NOR)
BJOERNDALEN Ole Einar (NOR)

もともとは射撃に難があり、バイアスロン界では圧倒的な走力でそれをカバーしてきたビョルンダーレン。昨年11月の距離W杯イエリバレ大会(スウェーデン)の15キロフリーでスキーW杯初優勝を遂げ、史上初となるバイアスロン、距離の2つの世界選手権での金メダル獲得を目指してやって来た。しかし、先に述べたようにレース中盤からの吹雪により、思うようにタイムが伸ばせずトップから1分36秒8遅れの16位に終わった。バイアスロンファンの私としては、彼の野望達成をひそかに期待していたのであるが...
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2007年04月05日(木)

世界ノルディック札幌大会を振り返って 〔その1〕

2007年 FISノルディックスキー世界選手権札幌大会が終わってから早くも1ヶ月が過ぎた。大会期間中に取り上げなかった写真をもとに、これから数回に渡って大会を振り返ってみる。

ノルディックスキーはその名の通り、参加選手は北欧勢が大多数を占めるのだが、その中に混じってアフリカから参加した選手たちがいた。
TEKLEMARIAM Robel (ETH)
トリノでエチオピア選手として初めて冬季五輪に出場したロベール・テクレマリアム。その時と変わらずドレッドヘアをなびかせて力走した。選手と国のスキー連盟会長、監督、ワックスマンの一人4役をこなす。世界ノルディック初参加で順位は完走117人中の108位であった。3年後のバンクーバー五輪も目指している。

BOIT Philip (KEN)
1998年長野五輪で、ケニア選手として初めて冬季五輪に参加したフィリップ・ボイト。3大会連続の五輪出場を果たしている。今回の順位は115位であった。

KRAAS Oliver (RSA)
南アフリカのオリバー・クラースは90位。

この日は競技途中から激しい吹雪となり、大会期間中もっとも悪天候であった。そんな中を比較的コンディションの良かった早いスタート順であったとはいえ、アフリカ勢がすべて完走したのは立派なものである。
(2月28日 大会7日目 クロスカントリー男子15kmフリー 白旗山距離競技場にて)
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2007年03月04日(日)

世界ノルディック札幌大会閉幕

2月22日から11日間に渡って熱戦が繰り広げられた、2007年 FISノルディックスキー世界選手権札幌大会が閉幕。最終種目のクロスカントリー男子50キロクラシカルが終了後、白旗山距離競技場で閉会式が行われた。参加49カ国の国旗入場、大会組織委員会会長の上田文雄札幌市長、カスパー国際スキー連盟会長による挨拶の後、国際スキー連盟の大会旗が次期開催地チェコ・リベレッチ市の代表へ渡された。
世界ノルディック札幌大会閉会式
福原美穂さんが大会応援ソング「恋はリズム~Believe My Way~」を熱唱、曲の最後に花火が打ち上げられて幕を閉じた。
(↓クリックで拡大表示)
世界ノルディック札幌大会閉会式
世界ノルディック札幌大会閉会式
世界ノルディック札幌大会閉会式
世界ノルディック札幌大会閉会式
大会運営は大きなトラブルもなく、競技日程も順調に消化されて良い大会であった。ただ、惜しむらくは総観客数が9万2646人と組織委員会が目標としていた19万人を大幅に下回ったことである。そして、地上波でのTV放送が殆ど無かったため、世界のトップアスリートが集ったノルディックスキーの祭典が開催国である日本の人々の目にあまり触れることが無く終わってしまったことが残念である。
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世界ノルディック札幌大会最終日 クロスカントリー男子50km(C)マススタート

今大会最終種目である、クロスカントリー男子50km(クラシカル)マススタートが白旗山距離競技場で行われた。
クロスカントリー男子50km(クラシカル)マススタート
参加68選手が一斉にスタート。

オッドビョルン・イエルメセト(ノルウェー)
オッドビョルン・イエルメセト(ノルウェー)
オッドビョルン・イエルメセト(ノルウェー)
オッドビョルン・イエルメセト(ノルウェー)が長距離とは思えない最後のデッドヒートを制して2時間20分12秒6で優勝。リレーに続いて2個目の金メダルを獲得した。イエルメセトはノルウェーチーム最年長の35歳。 
フローデ・エスティル(ノルウェー)、イエンス・フィルプリヒ(ドイツ)
2位:フローデ・エスティル(ノルウェー) 2:20:13.0
3位:イエンス・フィルプリヒ(ドイツ) 2:20:17.1
(←↓クリックで拡大表示)
CC男子50キロ表彰式


日本勢は駒村俊介(ワセダク)の20位が最高だった。蛯沢克仁(立野ケ原ク)は24位、大山勝広(阿東体協)が26位、神津正昭(ブルボン)が46位だった。 (↓クリックで拡大表示)
駒村俊介(ワセダク)、蛯沢克仁(立野ケ原ク)
20位:駒村俊介(ワセダク) 2:25:47.5(+5:34.9)
24位:蛯沢克仁(立野ケ原ク) 2:26:50.0(+6:37.4)
大山勝広(阿東体協)、神津正昭(ブルボン)
26位:大山勝広(阿東体協) 2:28:04.6(+7:52.0)
46位:神津正昭(ブルボン) 2:37:36.4(+17:23.8)


■今日の舞台裏
白旗山メディアレストラン
山菜掻き揚げそば
各会場にはメディア用レストランが設けられている。
結局最終日まで一度も行かなかったので、最後に白旗山で行ってみた。昼時だったけど、空いてましたね...っていうか、お客さんは私ひとり...
ランチメニューとかあったけど、山菜掻き揚げ蕎麦(700円)を選択。味も値段もうーん
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2007年03月03日(土)

世界ノルディック札幌大会10日目 ジャンプHS100

ジャンプノーマルヒル個人戦の決勝が宮の森ジャンプ競技場(HS100)で、51名の選手が参加して行なわれた。
宮の森ジャンプ競技場 アダム・マリシュの2本目
アダム・マリシュ(ポーランド)
ポーランドのアダム・マリシュが102.0メートル、99.5メートルの277.0点で圧勝。通算4度目の世界一となった。
シモン・アマン(スイス)
2位:シモン・アマン(スイス)
255.5点(96.5m, 96.0m)
トーマス・モルゲンシュテルン(オーストリア)
3位:トーマス・モルゲンシュテルン(オーストリア)
254.5点(95.0m, 95.0m)
アダム・マリシュ、シモン・アマン、トーマス・モルゲンシュテルン
シモン・アマン、アダム・マリシュ、トーマス・モルゲンシュテルン


日本勢は振るわず、伊東大貴(土屋ホーム)が20位になったのが最高で、他3名は2回目に進めなかった。
(↓クリックで拡大表示)
伊東大貴(土屋ホーム)
20位:伊東大貴(土屋ホーム)
227.5点(89.5m, 91.5m)
葛西紀明(土屋ホーム)
34位:葛西紀明(土屋ホーム)
107.5点(87.5m)
伊藤謙司郎(北海道・下川商高)
37位:伊藤謙司郎(北海道・下川商高)
106.0点(87.5m)
岡部孝信(雪印)
45位:岡部孝信(雪印)
102.0点(85.5m)


■今日の舞台裏
宮の森フォトポジション
ランディングバーン脇のフォトポジションにノートPCを持ち込んで競技終了後すぐに処理出来るようにその場でデータ取り込みを行うフォトグラファーもいる。 それにしても、ここまで昇ってくると大汗かくんだよね。
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世界ノルディック札幌大会10日目 クロスカントリー女子30km(C)マススタート

クロスカントリー女子30km(C)マススタート
クロスカントリー女子30km(C)マススタート
女子最終種目である、クロスカントリー女子30km(クラシカル)マススタートが白旗山距離競技場で行われた。
参加54選手が一斉にスタート。

ビルピ・クイトゥネン
優勝はフィンランドのビルピ・クイトゥネン。団体種目と合わせて今大会3個目の金メダルを獲得した。

クリスティン・ステイラ、ビルピ・クイトゥネン、テレーセ・ヨーハーグ
1位:ビルピ・クイトゥネン(フィンランド #1)
   1時間29分47秒1
2位:テレーセ・ヨーハーグ(ノルウェー #13)
   1時間29分54秒0(+6.9)
3位:クリスティン・ステイラ(ノルウェー #28)
   1時間31分09秒9(+1:22.8)

日本勢は石田正子(JR北海道)が2周目の下りで転倒というアクシデントがあったが、1時間35分28秒2で、この距離でオリンピックを含めて日本最高の13位に入った。また、横山寿美子(セコム上信越)が20位、曽根田千鶴(陸自冬戦教)も24位と健闘した。  (↓クリックで拡大表示)
石田正子(JR北海道)
13位:石田正子(JR北海道)
1時間35分28秒2(+5:41.1)
横山寿美子(セコム上信越)
20位:横山寿美子(セコム上信越)
1時間37分13秒8(+7:26.7)
曽根田千鶴(陸自冬戦教)
24位:曽根田千鶴(陸自冬戦教)
1時間37分32秒6(+7:45.5)
夏見円(JR北海道)
給食所でドリンク渡しのサポートを行っていた夏見円


■今日の舞台裏
記者会見
サブプレスセンター内に設けられた記者会見スペース。競技終了後、メダリストへのインタビューがここで行われる。
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世界ノルディック札幌大会10日目 コンバインド個人グンダーセン15km

コンバインド個人グンダーセン15km 宮の森ジャンプ競技場(HS100)で前半飛躍が行われた。
ロニー・アッカーマン(ドイツ)
2本ともK点越えを決めて5位につけたドイツのロニー・アッカーマンが午後から行われた後半距離(白旗山距離競技場)でも快調に走り、トータル38分35秒6で優勝。大会3連覇を飾り、マンニネンの本大会3冠を阻んだ。

(↓クリックで拡大表示)
ビル・デモング(アメリカ)
2位:ビル・デモング(アメリカ)
アンシ・コイブランタ(フィンランド)
3位:アンシ・コイブランタ(フィンランド)

日本勢は小林範仁(東京美装)がトップから4分28秒1遅れの26位で最高だった。前半ジャンプで9位につけた加藤大平(サッポロノルディックク)は27位。渡部暁斗(長野・白馬高)が35位、湊祐介(日大)が40位だった。
小林範仁(東京美装)
26位:小林範仁(東京美装)
加藤大平(サッポロノルディックク)
27位:加藤大平(サッポロノルディックク)
渡部暁斗(長野・白馬高)
35位:渡部暁斗(長野・白馬高)
湊祐介(日大)
40位:湊祐介(日大)

■今日の舞台裏
宮の森ジャンプ競技場サブプレスセンター
宮の森ジャンプ競技場のサブプレスセンター。どの会場でもボランティアスタッフのきびきびとした働きぶりが気持ち良い。
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